Hong Kong Jewellery & Gem Fair September 2016

期間
2016/09/15〜2016/09/19
会場
香港コンベンション & エキシビションセンター
ブース
3F502
展示会情報

 2016年9月15日より19日の5日間、Hong Kong Convention & Exhibition Centreにおいて開催されました HONG KONG JEWELLERY & GEM FAIR September 2016に出展して参りました。

 日本同様、世界の情勢も激変しています。景気減速を受け、長年続いていたインフレが消滅し、デフレが長期化しそうな情勢になっています。世界の貿易において、自由貿易協定下で鉄鋼やその他の産品に問題が生じており、特に鉄鋼は経済成長を維持する為に中国が無理な過剰生産を行っており、それをダンピング輸出している為に世界の鉄鋼の市場価格が暴落してしまっています。

 現在の中国経済の問題点に触れると、資金量が多すぎる事による過剰流動性であると言われています。リーマンショックの後に4兆元と言う大規模な財政出動を行いましたが、その膨大な資金は殆んど実態経済にはまわらずに不動産の購入に充てられました。そして不動産バブルが崩壊し、不動産を担保にした債権は不良債権化し、金融もガタガタになりました。不動産建設ラッシュの時は大量の建材が必要であった為、増産に次ぐ増産を行っていましたが、その建材がみな余ってしまい、その代表的なものである鉄鋼は売りさばかれ、価格破壊を起こし現在世界に大きな影響を与えています。

 その時と同じで今の中国は実体経済が回復しない為に企業の競争力がなくなってきています。特に人件費が高騰した事により、人口集約型の産業は全滅に近い状態となっている様です。鉄鋼業も重工業も駄目だが、ICやコンピュータなどの先端産業も世界中で過剰生産状態の為に採算の合わない状態となっています。中国では実体経済の回復の見込みが非常に低く、企業に投資出来ないので、そのお金を海外に持ち出し投資をしていたのですが、中国政府は海外への資金の流れに規制をかけました。

 また、この規制は日本にも影響を及ぼし、2016年の春節に前後して中国当局は観光目的の海外旅行に人民元の現金持ち出し上限を厳しくし、更に関税を一気に2~3倍に引き上げました。化粧品や時計には60%の関税が課税され、銀レンカードの上限も厳格に減額され、日本ばかりか世界各地で中国人の爆買は突然死を迎えました。香港への人民元の持ち出し上限額も2万元となり、香港での買い物ブームも去ってしまった様です。これまで海外に流れていたお金が滞留し、資金量が多すぎて過剰流動性が生まれ、中国国内に新たなバブルを引き起こしています。以前と同じで実体経済にまわらないバブルである為現在では大きな問題と言われています。そして、世界が次に恐れるのは不動産、株式暴落と言う中国の国内の問題ではなく、対外的に影響力を持つ人民元の暴落です。IMFのSDR構成通貨入りを果たす予定の人民元が弱くなれば、中国経済への信用が失われ、人民元がドルペッグ制である為にアメリカドルにも影響を及ぼす事になります。

 また、他の世界においても情勢が激変しています。アメリカにおいても利上げが遠のき景気は不透明となっており、大統領選挙も誰が勝とうが世界との関係性が変わりそうです。中国経済の不況の余波をまともに被っているASEAN諸国も経済的な飛躍は望めず、ヨーロッパにおいても金融不安、EU離脱派の急伸、経済難民、テロリズムの問題を抱え、産油国経済も原油価格の低迷が続き回復の兆しは見えません。

 これだけ世界各国で問題を抱えていると自国を守る事が最優先となり、今まで広がりを見せて来たグローバリズムへの懐疑やTPPが挫折すると言う観測か強くなっています。貧しい国が豊かになると戦争が起こり、豊かな国が貧しくなると政変が起こると言われています。もしかすると現在はその様に進んでいるのかもしれません。世界は大きく変わり、その変化の速さは加速を続けている様に思われます。

 この様な世界情勢の中開催された今回の香港でのジュエリーショーは、世界各地で開催されているジュエリーショーが低迷している事もあり、また、アジアでも最大規模を誇る事から期待感は高い状況で開催されました。初日、2日目と期待感通りの来場者で賑わいを見せ、まずまずの滑り出しであった様に思われました。しかし、今までとは少し様子が違い中国バイヤーの数が減っていた様に思われました。

 中国の大型連休である中秋節や深センで開催されたジュエリーショー等と時期が重なった事もありますが、実際は中国の景気が現在本当に悪いのが原因の様です。今回お越しになられた中国バイヤーの方々のお話を伺っても皆様同じ様に不況の話しをされていました。今まで仕入れをされた商材の売れ行きが鈍く、かなりのストックがある為追加の仕入れは厳しいとの事の様です。

 この不況を受けこれまでよりもオファーされる値段は厳しく余程安くないと仕入れはされないといった雰囲気でありました。会場全体を見ても以前より低い価格で取引が行われておりデフレの波が本格的に来たと実感させられました。空港サイドで行われた素材のショーにおいても同様で、ダイヤモンドやパールの相場もかなり下がっていた様です。現在はリーマンショック後の状況と同様に相場が激変しており、この急激な変化への対応が求められています。

 今後も世界的な景気低迷が引き続き、情勢の更なる変化が予想されます。この変化の波を乗り越えなければ、今後待ち受ける世界に存続出来ません。当社といたしましても覚悟を持って挑んで行きます。今回お越し頂きました皆様には心より御礼申し上げます。皆様のお役に立てる様今後も努力してまいります。有難うございました。