第35回 国際宝飾展(IJT)

期間
2024/01/17〜2024/01/20
会場
東京ビッグサイト
ブース
16-1
1
展示会情報

 新年明けましておめでとうございます。旧年中は格別のご高配を賜わり、厚く御礼申し上げます。弊社はこれからも皆様のニーズにお応えできるよう、製品品質の維持向上、供給責任を果たしてまいります。本年も弊社へのより一層のお引き立て、ご支援を賜わりますようお願い申し上げます。

2024年1月17日より20日の4日間の日程で東京ビッグサイトにおいて開催されました 第35回 国際宝飾展に出展してまいりました。

 2023年は新型コロナウィルス感染防止のための経済活動自粛が終了した一方で、インフレが世界中の市民生活を直撃した1年となりました。コロナ禍における厳格なロックダウンの中、経済活動がままならず需要が減退し、各国救済措置として量的緩和が行われていました。しかし、ロックダウンが解消された瞬間に需要の減速でダブついていた資源が一転して供給不足となり、資源価格が急上昇しました。

 2024年は米中を始め海外経済が減速、現在の円安傾向も重なり日本企業の輸出が減速すると予測されています。ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとイスラム組織ハマスの紛争による地政学リスクにより、エネルギーや穀物価格などが更に上昇する事も考えられ、世界経済に影響を与えそうです。また今年は世界各国、地域において大型選挙が相次ぐ選挙イヤーとなっており、国際社会に大きな影響を与える年となりそうです。

 ただ今年は中国バブル崩壊や欧米のリセッションなどの逆風もありますが、日本に追い風が吹き始めているとの声が多い様です。欧米諸国が金融引き締め政策を採ってインフレ対策に奔走するなか、日本は量的緩和策を継続し、その円安により日本企業の収益は急激に上がっています。その証拠に製造業を中心に日経平均株価が値上がりし、バブル崩壊後の最高値を更新しています。

 また円安に加え、米中のデカップリングにより大手製造業に国内回帰の動きが見受けられます。中国による半導体輸出規制により、日本企業は自国に半導体工場を戻す動きが本格化しており、国産半導体の復活が始まっています。多くの日本企業の国内回帰は、その下請け企業などの周辺産業にもプラスの影響を与えます。日本経済にとっても国内生産は、日本のGDP成長率を引き上げる事になり期待が膨らみます。

 これからの技術革新の先導役となるのが量子コンピューターです。現在日本において開発中の、非常に速い演算技術、消費電力を大きく低減できる光半導体の技術は産業革命並みの変化をもたらすと言われています。次世代の通信規格である6Gは光半導体が必須です。日本はこの分野でリードしており、国産半導体計画により、量子コンピューターバブルが起こるかもしれません。

 そして、今年日本では新しい紙幣がお目見えします。日本が定期的に新紙幣に切り替えるのは、偽札対策や、景気刺激策になるからだと言われています。旧貨から新貨に切り替える過程でタンス預金が市中に出てきます。タンス預金が市中に出てくる事で、市場の資金力、通貨量が増え、景気が刺激される事となりそうです。現在の好調なインバウンドと相まって日本を元気付ける要因になればと願います。

 この様な日本の状況の中、毎年業界の行方を占うとされる1月のジュエリーショーIJTが開催されました。開催前は中国の景気が悪いので期待感は例年よりも薄い状況であった様です。しかし、オープンするなり多くの来場者で賑わいを見せ、昨年よりも賑わいを見せる雰囲気となりました。会期中は最終日まで賑わいを見せ、今回のジュエリーショーは盛況であった様に思われます。

 ただ、現状を表す様に中国からのバイヤーの数はかなり少なく、商材においても高価格帯の商材の売れ行きは悪かった様です。ここ数年バブルの様な賑わいを見せていたパールでさえ中国の景気の低迷を受け、売れ行きが悪くなっていた様です。今回は中国向けの商材の売れ行きが全体的に悪かった様で、今年はこの状況が続く事になりそうです。

 今回のジュエリーショーでは東南アジアや欧米などの海外バイヤーが多く見られ、会場を盛り上げていました。日本の製品の品質の良さや円安による価格の安さにより、日本企業の人気が高まっている様で、今後の海外バイヤーの顔触れが変わりつつあるのかも知れません。売れ行く商材も中国向けとは異なり、今後多くの商材の相場も変わって行く事になりそうです。

日本の方々は円安の影響を受け高くなった相場に抵抗があるものの、商材不足の為、何か新しい商材はないかと真剣な方が多かった様に思われます。日本では年始より石川県能登半島地方で大きな震災に見舞われ、また航空機の衝突事故が起こるなど多くの被害を受けています。我々の業界を含め、多くの産業、生活に影響を与える事となりそうです。

大変な状況の中、今回多くの方々にお越し頂きました。心より御礼申し上げます。今年も激動の変化が起こりそうな年となりそうです。我々も変化に対応し、また皆様とお会いできたらと思います。次回ジュエリーショーでお会いしましょう。

また、今般の石川県能登半島の震災に際しまして被災されました方々に心よりお見舞いを申し上げます。