2013年8月27日から8月29日の3日で、東京ビッグサイトにおいてJapan Jewellery Fair 2013が開催されました。
日本列島では引き続く猛暑や突然の豪雨等例年には見られない異常気象とも言える状態となっており、とても消費を期待出来る状態とは言えません。この状況下での開催となったジュエリーショーは、今後の業界の動向を考える上においても多いに参考になる点が多かった様に思われます。主催者の意向でもある、日本国内を中心とした展示会と言う事もあり、海外よりバイヤーを誘致せず国内中心で盛り上げ様とした事もあり、海外よりのバイヤーはかなり少なかった様に思われました。しかし、国内の消費も落ち込んでいる事もあり国内のバイヤーの方々も少なかった様に思われました。初日は幾分かの盛り上がりが感じられたものの、2日からは少し落ち着いたものとなりました。
今回の傾向としては、国内の小売店ベンダーを徹底的に意識した商材を扱う企業、海外を意識した商材を取り入れている企業へ来場者が集中していた様に思われました。地金や材料が高くなっているにも関わらず、自社の利益を削り小売店ベンダーを守ろうとする企業へ、海外で益々値上りし続ける商材を取り扱う企業へと人が流れた様に思われます。
しかし、海外向けの商材を扱う企業にとって、会期中に起こったシリアにおける化学兵器使用疑惑で米英国による軍事介入が懸念され、安全資産とされる円が買われ、1ドル96台となった事は大きな痛手となりました。それに加え、27日にインドでは貧困層にコメ等の食料を安価で提供する食料安保法可決で市場が動揺し、外国為替市場でインドルピーが過去最安値を更新し、下落率が18年振りの大きさと成りました。これは我々の業界にも影響を与え、インドにおけるダイヤモンド相場の下落、輸出向け商材の買い渋りへと繋がりました。
今回のジュエリーショーでは、バイヤーの方々が、非常にシビアでいらっしゃった様に思いました。しかし、シビアの意味は購買意欲の減少と言う事ではなく、 売れる物は幾らでも仕入れ、売れない物は一切仕入れないと言う意味で、ご購入頂きましたバイヤーの皆様の一件当たりの仕入れ額は通常よりも多かった様に思われます。
今後益々厳しくなって行くものと思われますが、今回の傾向が表している様に今後の時流を的確に掴み、今後も皆様の期待に答えられる様に努力して参ります。
最後に、この度お越し頂きました皆様に心より感謝申し上げます。有難うございました。