2017年11月30日から12月3日の4日間で、Hall1&3FG Hong Kong Convention & Exhibition Centreにおいて開催されました Hong Kong International Jewelry Manufacturer’s show 2017に出展して参りました。
今回のジュエリーショーはかなりユーザー向けの展示会といった印象が濃いものとなっていた様に思われます。他のショーとは異なり午前よりも午後から来場者数が増え、夕方には来場者でいっぱいとなっていました。しかも、初日よりも後半にかけて来場者が増え、最終日の午後にはかなりの賑わいを見せていました。最近では多くの企業がジュエリーショーが開催される前に卸向けのプレセールを行っており、そこで予算を大半使ってしまい、卸向けの方々は本番のショーでは余程良い商材があれば購入されるといった雰囲気になりつつあります。以前よりも海外送金、現金の持ち込みの規制が厳しい為、あれもこれも購入する訳にはいかない状況になっている様です。
また、今回のジュエリーショーはジャパニーズショーだと仰る方が多く、実際他の香港でのジュエリーショーよりも規模が小さい割には日本からの出展企業数が余り変わらない為、日本企業の出展割合が多い印象を受ける今回のショーでありました。現在では日本企業に多くの来場者が集まる為、この様な形となっている様です。今後も我々日本企業が海外の皆様の支持を受けれる様、この状況に甘んじる事なく努力して行かなくてはなりません。
今年はアメリカのトランプ大統領の誕生で始まり、当初はトランプ政権の政策期待から世界のマネーがアメリカへ向かい株式や為替を引き上げ、景気が上向き世界経済を引っ張る形となりました。しかしあれから1年、掲げた公約が思うように実現される事なく、現在ではトランプ大統領の掲げる改革や利上げ観測が後退し、アメリカの長期金利が低下し、歩調を合わせる形でドル売りも進む状況となっています。今年は新聞や他のメディアにおいてもアメリカの景気が回復し、それに引き連らて日本の景気も回復していると報道される事が多くありました。
しかし、実際はその様に感じられる事はありませんでした。株や為替等の投資が良くなれば景気は回復すると言うこれまでの社会構造を感じる事がなくなった様な気がします。いくら投資で儲けても、現在の成熟社会ではモノに消費される事なく貯蓄に向かう為、景気は回復しないのでしょう。現在は技術や市場が成熟する中で、各企業が製造する商品、サービスの品質、機能、形状が標準化、均等化し、非常にマンネリ化している為に魅力を感じる事が出来ず、価格以外に競争優位が生まれにくい状況となっています。
しかし、今年に入り非常に感じる様になったのが情報技術革新です。あらゆるモノがインターネットにつながるIoT、金融業界のFinTech、製造業のインダストリー4.0やスマートファクトリー、流通業のオムニチャンネル、映像技術のVRやAR、そしてAI やクラウド、ドローンや3Dプリンタなど、現在あらゆる業界で新しい技術を利用した変革が起こりつつあります。この新しい変革は、ITの浸透により企業や社会がデジタル化され、経済構造や社会を変革し、人間の生活をあらゆる面で良い方向に変化させて行くのかもしれません。企業活動の今後もITの普及や高性能小型PCとも呼べるスマートフォンの浸透により変化している社会構造に如何に対応して行くかがカギとなって行くのでしょう。
現在はテレビなどのマスメディアよりも、新しい情報基盤となったソーシャルメディア上での人から人への情報が影響力を持つケースが増えています。今や世代を問わず、人々がモノやコトに投資するのは、消費欲に加えて共有欲が強い動機となっている様です。やってみたいという消費と他の人に伝えたいという共有が重なりあった時、新しいヒットやトレンドが生まれ、そこに企業としてのビジネスチャンスがあるのでしょう。
これらのイノベーションによって人の思想や行動までもが変化した現在、世の中を動かすコミュニケーションのあり方も変化するのでしょう。時代の流れとともに何が変わり、どう変化していくのか、また来年皆様と共に取り組んで行ければ幸いです。今年も一年間皆様には大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。また来年お会いしましょう。