2015年5月13日から15日の3日、神戸国際展示場において開催されました第19回神戸国際宝飾展(IJK2015)に出展して参りました。
引き続く国内消費の低迷、海外においても中国を始めとする新興国各国の成長の減速、これらを背景に今回のIJKの下馬評は開催前にはとても悪く言われていた様に思われました。しかし、雰囲気は大きく異なっていた様に思われます。来場者の減少が予想されていたものの、会期初日より多くの来場者で賑わいをみせ、結果、昨年より多くの来場者数になった様です。
主催者側も700人の海外バイヤーを誘致し動員強化に力を入れた事に加え、新たに新設された会場で新しいカテゴリーのパビリオンを設け、新規出展企業を増やした事も要因の一つとなっている様に思われました。当社におきましても、初日より多くの皆様にお越し頂きました。2015年になり、中国バイヤーの皆様の購入意欲が減速してきた印象がありましたが、今回は全く違った様に思われました。他の国の方々も購入意欲旺盛でした。原因は海外でのインフレ、商材不足にある様です。現在では円安要因も加わり、世界の中でも日本の商材に割安感がある様で、日本企業より仕入れをされる海外バイヤーの方は増えて来ている様です。
また、世界との商材価格のギャップも要因の一つとなっているように思われます。以前はエメラルド等は価格のギャップが激しく、多く売れていましたが、海外の販売価格に近づくにつれ、売りは減少してきました。最近の日本のマーケットは海外に引っ張られる傾向が強い為、海外バイヤーの仕入れ動向から目が離せません。今回、当社ブースにおきましても、特にビルマ産のルビーの販売が顕著に見受けられました。これはビルマ産ルビーの高騰の予兆なのかとさえ思われました。しかし、ルビーだけではなく他の商材、特に今回はダイヤモンド製品の販売が良かった様に思われました。他の出店企業様のお話をお伺いしましても、皆様多くの来場者と商談をされ、好調であった様です。
今回のIJKは各企業共に予想を逆に裏切る形での好結果となりましたが、安心は出来ない状況にあると思われます。アルゼンチンの通貨ペソが急落して以降、フラジャル5各国にも波及し新興国通貨に動揺が走り、国際金融市場が不安定化しました。ロシアにおいても通貨の暴落、金利の高騰、欧米の経済制裁によりリーマンショック以来の最大の危機に陥っています。中国の経済成長が急送に鈍化すれば、世界の対中輸出国は痛手を被り、これらの要因からの新興国リスクにより世界的金融危機が起こるのではないかとさえ噂されています。
日本おいても、日本が誇る大企業でさえ、事業の縮小を余儀無くされる状況で実体経済の悪さを露呈する形となっています。しかし、新たな改革を持って挑めば乗り越えられると考えます。今回のIJKにおいても、新規に出展された企業様が大成功を収められています。新たな試みで、新しい風を巻き起こされたからではないでしょうか。
当社におきましても、今後、ご来場くださる皆様を飽きさせる事のない様、新たな改革に挑んで参ります。次回、ジュエリーショーにおきましても皆様とお会い出来ます事を楽しみにしております。この度、多くの皆様にお越し頂きました。心より御礼申し上げます。有難うございました。