第26回 国際宝飾展(IJT)

期間
2015/01/11〜2015/01/14
会場
東京ビッグサイト
ブース
B18-2
展示会情報

 2015年1月21日から24日の4日間、東京ビッグサイトにおいて第26回国際宝飾展 ( IJT2015 )が開催されました。

 2015年の世界経済は、米国次第との見方が強い様です。米国経済は堅調で通常の景気循環に戻り、リーマンショック前のトレンド線に戻って来ており、失業率も着実に低下して来ている様です。2015年は米国が世界経済の牽引役となり、欧州や新興国経済を引き上げるのではと予測されています。これらを背景に、2015年はFRBによる政策金利の引き上げが行われる様で、早ければ春に遅くとも秋ごろには利上げが行われると予想されています。

 しかし、米国が本格的な金利上昇局面に入れば、新興国各国の市場よりドルが流出し、新興国通貨が急落し、インフレが一気に加速しかねない状況になる事が予想されます。新興国各国が外部環境の変化にいかにして対応していくかが、2015年の世界経済を読み解く上での一つのポイントとなりそうです。

 また、逆オイルショックとも言われている原油安も今年のポイントになりそうです。1バレル100ドル越の高値で推移していた原油相場は直近では55ドル迄急落しました。原油安は欧州諸国や、東アジアに恩恵をもたらします。世界全体でみても原油安はプラスになります。しかし、産油国にとっては大打撃となっています。特に、ロシアにおいては原油・ガス等の資源が輸出の3分の2以上を占める為、原油価格の急落に歩調を合わせて、ロシアの通貨であるルーブルが売られて急落しました。ロシア中央銀行はルーブル防衛の為、政策金利を10.5%から17%へ一気に引き上げ、投機筋からの売り浴びせの防衛に出ました。しかし、高金利とルーブル安が高進しロシア国内の経済は深刻になりつつある様です。

 また、中国に依存しているユーロ圏、新興国経済も減速している様です。中国が輸出主導、投資主導の経済から、消費を軸とする内需主導型経済、いわゆる新常態に向けて構造転換を図っている為の様です。このため、かつて10%だった成長率も7%台前半にまで落ちてくると予想されています。中国経済の減速に伴い、資源に対する需要の伸びも緩やかになる為、経済の資源依存度の高い国は今後益々厳しい状態になる事でしょう。

 日本においても、アベノミクス第二幕がスタートし、日銀よる追加金融緩和、財政出動( 補正予算 ) 、消費増税の先延ばし等が景気にプラスに働き、輸出関連企業などは更に順調に伸びると予想されています。しかし、日本の実態経済は減速が進み、昨年の消費増税以降深刻なものとなっているように思われます。新年の売出しなどで、高額品の売り上げが良いなどと言われているものの、実際に受ける印象は全く違うもので、年初より業界の皆様のお話の上では、印象は悪いものでした。この様な2015年のスタートで、日本において最大の規模を誇るIJT2015が開催されました。今回のIJTは今までとは、状況かかなり違う物となっていました。一番の変化は国内と海外の来場者動向だった様に思われます。海外からの来場者は増えたもの、国内の来場者は大幅に減少した様です。

 初日のオープンより各企業のブースを賑やかしていたのが、海外からの来場者の方々で、売り上げの7割以上が海外バイヤーだったと言う出展企業が殆どだった様です。国内向きの商談をされていた出展企業は殆どが昨対減で厳しい状態であった様です。この様な状況からも、日本の現況は厳しい状態にあると痛感しました。しかし、海外バイヤーの方々が皆元気と言う感じでもなく、シビアと言う印象であった様に思われます。慎重に商品を選別され、良い物がなければ購入されませんでした。しかし、良いと思われれば、商品単価が高額であろうとも関係なく購入されていました。当社ブースにおきましても、初日より最終日の最後まで多くの海外バイヤーの皆様がいらっしゃっていたと言う印象でした。グローバル化が益々進み、国境の垣根が段々なくなってきつつある近況において、日本企業が大きく変わらなければならない状況にあると思われます。海外向け、国内向けの商材を取扱うと言う問題でなく、日本企業として海外の企業に置いていかれない様に努力しないといけないと痛感しました。我々の業界はまだまだ旧態以前の商慣習が残る業界ですが、他の業界、海外の企業の様に変化が求められていると思います。

 今回のジュエリーショーをみても、新しい何かに取り組んでいた企業に多くの方々が集まっていた様に感じられました。我々も更なる努力で、更なる変化を遂げれる様に頑張って参ります。年始早々、多くの方々にお越し頂き、有難うございました。次回、ジュエリーショーにおきましては、皆様の更なる期待にお答えできる様に万全を期す覚悟であります。また次回ジュエリーショーにおきましても、皆様とお会い出来ます事を楽しみにしております。この度、お越し頂きました皆様に心より御礼申し上げます。有難うございました。