2018年3月1日から5日の5日間、Hong Kong Convention & Exhibition Centreにおいて開催されましたHKTDC Hong Kong International Jewellery Show 2018出展して参りました。
現在の世界経済はアメリカに大きく影響を受ける形となっています。2月に入りアメリカ発で金融市場が動揺しています。アメリカ経済の物価上昇上振れ観測により長期金利が上昇し、その事により株価急落の引き金を引きました。アメリカの長期金利が3%に迫る水準に上昇するとアメリカ株は急落しました。これに引き連られ日本株の先行きにも不透明感が強くなり日経平均株価も急落し、リスク回避で円が買われ1ドル=112円台で推移していた相場は105円台まで上昇してしまいました。そもそもアメリカの金利が上がれば、その金利差から円が安くなるのがセオリーですが、アメリカの中央銀行がお金をばら撒き過ぎた結果アメリカの国債が下がり、その為に金利が上昇した構図となっています。
現在のアメリカでは景気が良くなって金利が上昇しているのではなく、国債価格が下がって金利が上昇している為に、お金を借りてわざわざ株に投資しても儲からないので、株式市場に投資が回らなくなっている模様です。アメリカの金利の先高観からアメリカ国債とドルを手放す動きが続けば、今後3ヶ月間で1ドル=95円まで上昇するとの見方もあれば、中期的に日米の金利差を意識したドル買いが優勢になれば1ドル=114円台まで下落するとの見方もあり、今後の動向は大変重要となってくるでしょう。
我々の取り扱う商材も為替に大きく影響を受ける為、今後の為替相場次第で方向転換が必要となる為にこの様子を注視する必要がありそうです。この事で世界の株式市場でも株価が急落し、新興国の通貨安を引き起こしています。今回ジュエリーショーの直前にこの様なことが起こりました。今回のジュエリーショーのバイヤーは香港開催の為、多くの中国を始めとする新興国の国の方々です。その為、今回のジュエリーショーは少し重い雰囲気の中で開催されました。
今回のジュエリーショーはこれらの事が大きく関係していた様に思われます。初日より雰囲気は重苦しい印象で、来場者も以前よりも少なくなっていました。以前より人気があり、集客のあるジャパンパビリオンも今回は4カ所に分散されていた事もあり、来場者の方々も分散してしまい少し閑散としていた様に思われました。また、お越しになられた来場者の方々も以前よりかなり慎重に仕入れをされており、特にお値打ちでないと仕入れをされない印象を受けました。
また高額の商材の販売があまり芳しくない様で、高額な商材はかなりシビアに御覧になっていた様に思われました。しかし、中低額帯の商材は以前よりも多く購入されていた様に思われます。現在の世界的に景気の悪い中でも何とか乗り切ろうと販売し易い価格帯で数をこなそうと考えてらっしゃる方が多かった様に思われました。
会期中においても、アメリカのトランプ大統領が鉄鋼とアルミニウムにそれぞれ25%と10%の追加関税を課すと言う保護主義政策を表明し世界に波紋を広げました。貿易戦争も辞さない貿易政策がアメリカの景気の先行き不透明感を招き、円など主要通貨に対するドル売りが続きました。貿易摩擦で世界景気が減速するとの観測が強まっており、今後ますます世界が混乱するやもしれません。
先行きの不透明感が強まる現在、今後のジュエリーショーの流れや業界の形も変化ぜざるを得ない状況となるのでしょう。当社ブースにおきまして今回も多くの方々にお越し頂きましたが、今後の変化に対応出来なければ皆様のご期待に添えるブース作りが出来なくなり、更なる変化が必要だと考えております。今回お越し頂きました皆様、本当にありがとうございました。また次回ジュエリーショーにてお会いしましょう。